4 充実しているLinux向けARMツール

ARM系の汎用マイコンの解説は、相当数の記事がKEILのIDEとICEを紹介しています。これらはWindowsで動作しますし、KEILはARMのツールであることもあって、広く使われています。
一方、Linuxで動作するARM系のフリーツールも充実しています。
まずはGCC, binutil, GDBというGNU ツールチェーンがあります。これらは組み込み用途としては十分以上の機能を持っています。また、長い間多くのユーザーによって使われているため、ある程度の安心感もあります。これらのツールはGNUプロジェクトの方針でソースコード配布されているため、本来なら自分でビルドしなければなりません。しかし、ARMに関してはいくつかのベンダーからビルド済みツールが配布されており、手軽に使うことができます。
デバッガとしては、GDBを低価格のUSB ICEと動作させるためのOpenOCDプロジェクトがあり、1万円程度のICEでターゲットをデバッグできます。
こういった背景もあり、Linux上でもARMプロセッサ用アプリを開発することがあります。